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福士蒼汰氏を応援するブログ。かと思いきや、妄想が止まらない時の吐き出し口として利用する場合もございます……いや、むしろその時の方が大半か……こんなブログですが、ゆるーく見守っていただけると幸いです。

看取るということ

先週、小林麻央ちゃんが旅立たれた。

 

34歳という、まだまだこれからというときに。

 

(ごめんね。でも、やっぱりそう思わずにはいられない。)

 

人間ドックで引っ掛かってから最期の最期まで

いろんな苦悩や後悔があったと思う。

 

考えるだけで胸が痛くなる。

 

そばにいた海老蔵さんも麻耶ちゃんも、

それからお母さま方も

ものすごく苦悩したと思う。

 

私の伯父が亡くなったのは、

今から20年以上前になる。

 

大腸がんだった。

 

その前から度々入院しており、

手術の時には家族が集まって

何やら会議が行われていたので

子どもながらその深刻さは感じ取っていた。

 

その頃伯父はまだ元気で、

いつもと変わらないお調子者といった感じで

 

切腹してきたわ」

 

と、私に手術の報告をしてきたのを覚えている。

 

そこから始まった闘病生活は約7年。

 

後に知らされたが、

開腹した時にはもう手遅れの状態だったそうだ。

 

告知は行わない方向で、

しかし伯母はまだ諦めがつかず、

あちこち医療機関をたずねて回り、

最後の頼みの綱で

国立◯んセンターにもお世話になったそうだ。 

 

告知を受けていない伯父を説得するのも

一苦労だったろうなと、

今になってわかることがいろいろとある。

 

最期は在宅を選んだ。

 

年に数回しか顔を出さなかった私にも、

伯父が弱っていっているのがわかった。

 

痛み止めでせん妄を起こし、

実際にはないものを「取って」と言われたり、

うわ言を言っていたり、

今まで見たことのない伯父の姿に戸惑った。

 

仕事をしていなかった伯母が、

付きっきりで伯父を看ていた。

 

当時は今ほど便利ではなかったはずなので、

ものすごく大変だったろうと思う。

 

(後に祖母も在宅で看取った伯母を、私は尊敬する。)

 

伯父は49歳で亡くなった。

 

急変してからは、

救急車で地元の総合病院へ搬送され、

私の父など、家族が集まるのを待った。

 

伯母は、もうこれ以上苦しませたくないと、

延命措置は望まなかったそうだ。

 

朝方のことだった。

 

母が泣きながら私を起こしに来た。

 

「伯父が亡くなったから」と。

 

実家に帰ると、介護ベッドも撤去され、

ある程度片付けがされていた。

 

これから大人数の接待が始まるからだ。

 

仏壇の前で伯父が眠っていた。

 

伯父はおだやかな顔をしていた。

 

伯父は親が紹介した子がいたにも関わらず、

「この人がいい」と伯母と結婚したそうだ。

 

大酒飲みの伯父に伯母が手を焼いている姿を、

実家で度々目撃した。

 

「酒!」と言われ身体を気遣い困惑する伯母を、

伯父は叱責した。

 

伯母は、渋々酒を運んだ。

 

伯父は「暑くなるから」と、

家事をこなす伯母のために

キッチンにクーラーを設置した。

 

伯母は料理上手で、その味はすべて

伯父の納得のいくものだった。

 

実家での接待と思えないほどの品数と量が、

年に数回集まる親族に振る舞われた。

 

素材の質も味付けも、今でも変わらず

どの高級料亭も敵わないレベルだ。

 

伯父は伯母をとても愛していた。

 

伯母も伯父を愛していた。

 

自分がいなくなってからのことが、

夫がいなくなってからのことが、

お互い心底不安で仕方なかったと思う。

 

 

当時は真剣に考えなかったことを、

小林麻央ちゃんの旅立ちにより

思い出し、深く考えるようになった。

 

在宅で看取ることの良さ、大変さ、

不安、幸せ、苦悩、楽しみ……

 

想像するだけで、

一気にいろんな感情が押し寄せる。

 

私の場合、家族に少しの迷惑も

かけたくない気持ちの方が強い。

 

在宅の良さを考慮しても。

 

夫や子どもたちはどうだろうか。

 

何度も話し合っておく必要があるなと思う。

 

今、ネット上で

 

・在宅で看取るのは素晴らしい

・在宅で看取れるのは金銭的余裕がある人だけだ

・在宅は無理だが、緩和ケア病棟に空きがないから仕方なく病院になる

・在宅で看取るには仕事を辞めないといけなくなる

・在宅緩和ケアは美談では済まない

 

など、さまざまな呟きを見かける。

 

最期どうするかは、

自分や家族で決めるものであって、

他人に押し付けられるものではない。

 

みんなが望む最期を迎えられるよう、

在宅、緩和ケア病棟、病院で看取る

デメリットが解消されるといいなと思う。